ノーベル学生賞で世界の貧困を救え-N0 2 [海外]




ハルトプライズ(Hult Prize)で社会変革を目指す


★世界各国の大学から優秀な頭脳を集結して今世界が直面している様々な困難な社会問題を解決していこうという運動が起きています。それがハルトプライズです。

★ノーベル学生賞(Novel Prize for Students)とも呼ばれるハルトプライズ(Hult Prize)が今年も間もなく全世界で地区予選が行われ、世界各国から選抜された大学チームが優勝賞金100万ドルを目指して熱い戦いを繰り広げます。

我が国日本からは東京大学と北海道大学の2チームが参加することが決まっています。

東京大学チームは上海で、そして北海道大学チームはアメリカのボストンで3月に行われる地区予選に臨みます。

今年の3月に海外5都市で行われる地区予選には約150校300チームが参加、地区予選で優勝した5チームが9月のニューヨークで行われる決勝に進むことができます。
そして優勝チームには社会変革を行うための起業資金として100万ドルが授与されます。

世界各国から選ばれた大学チームと戦うことになる日本チームの活躍に期待が集まります。


北海道大学チームの紹介

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★2015年12月に総勢17チーム、計61名の学生が参加して行われた北大ハルトプライズ大会


★優勝したのはこのチーム
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アラミン・ナッジャルさん(シリア出身)、ボロルチメグ・ビアンバさん(モンゴル出身)、デスィ・ウタミさん(インドネシア出身)、岩崎大周さん(日本)ー海外からの留学生3人と日本人のタッグチームとなった


★北大チームディレクターのセイドゥ・ディコさん(ブルキナファソ出身)からのメッセージです。

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Message from Campus Director

"In Hokkaido University (Japan), students dream Big, keep ambitious and transform any challenge into an opportunity to change the World: that's what will happen this year! It will be our first participation and the teams will work hard to be the Winners for 2016 Competition! See you in New York."

「北海道大学では学生たちは夢は大きく、大志を抱き、どんなチャレンジもチャンスと捉えて世界を変革していきます。こうしたことが今年まさに起きるのです。わが北大チームは初参加となりますが、2016年の優勝チームを目指して全力を尽くします。ニューヨークでお会いしましょう。」

★ハルトプライズ組織委員会メンバー

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クリティカ・ボウデルさん(ネパール出身)

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岩佐奈々子さん

★北海道大学のチームがハルトプライズに今年参加することが地元の北海道新聞(1月26日)で取り上げられました。ー「北大生グループ 課題解決国際大会へー世界の貧困救え」

※メッセージと掲載写真は北大のホームページより転載しました。

★今年の3月にボストンで行われるハルトプライズ大会ではぜひ北海道大学チームに優勝してもらいたいものです。"See you in New York."


「参考」ーWikipediaより

The Hult Prize is the world’s largest student competition for social good. The annual, year-long competition crowd-sources ideas from MBA and college students after challenging them to solve a pressing social issue around topics such as food security, water access, energy, and education.

「ハルトプライズは社会変革を行うための世界最大の学生コンペティションで、毎年、1年かけて行われるこのコンペティションではMBAや大学生からアイデアを募り、食糧不安、水の供給や教育問題などの差し迫った社会問題の解決に向けて、チャレンジしてもらうというもの。」

The Hult family – founders of EF Education First – donates USD 1 million in seed capital to help the winning team launch a social enterprise. The Prize is a partnership between Hult International Business School and the Clinton Global Initiative (CGI). Bill Clinton selects the challenge topic and announces the winner each September.

「EF Education Firstの設立者であるハルトファミリーは優勝チームには100万米ドルの資金を提供して社会変革の起業を立ち上げてもらう。このハルトプライズはハルトインターナショナルビジネススクールとクリントングローバルイニシアチブが共同で運営している。ビルクリントン氏は毎年コンペティションのテーマを選び、9月には優勝チームを発表する。」

Clinton mentioned the Hult Prize in a TIME Magazine article about “the top 5 ideas that are changing the world for the better.”

「クリントン氏はタイム誌でハルトプライズは社会に変革をおこすことが出来るアイデアのトップ5に入ると述べている。」


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ノーベル学生賞で世界の貧困を救え [海外]




Nobel Prize for Students(ノーベル学生賞)とは?

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★2015年Hult Prize Contestで優勝した台湾の大学チーム。真ん中にはビル・クリントン氏の顔が見える。

今、世界が抱えている様々な困難な社会問題の解決につながるような革新的なアイデアを世界中の大学から募り、最も優秀なアイデアを提案した大学チームにはそのアイデア実現のために起業資金として100万ドル(日本円では約1億円)が提供されるというコンテストが今年も開催される。

それがHult Prize (ハルトプライズ)

このHult Prize は2009年にHult International Business Schoolの卒業生であるAhmad Ashkarさんによって設立されたが、今では世界最大の学生コンペティションとなっています。

Hult International Business Schoolとビル・クリントン元米大統領がパートナーとなってHult Prizeというプログラムを推進しています。

※Hult International Business Schoolはスェーデンの起業家であるBurtil Hult氏によって設立された。

最近各チームは世界の食糧不足、エネルギー、水、健康、教育、貧困問題などを取り上げています。

今回日本からは東京大学と北海道大学の2チームが出場します。

今年の3月にボストン、サンフランシスコ、ロンドン、ドバイ、上海など海外5都市で世界予選大会が行われ、世界から約150校300チームが参加し、9月に行われる最終選考には5チームが選ばれる。

北大チームのメンバーの1人であるアラミン・ナッジャルさんシリア出身は世界各地のスラム街などへの食糧支援に関する計画をまとめ、それを今回の大会で発表する予定だ。今回の北大の参加は西アフリカのブルキナファソからの留学生のセイドゥ・ディコさんの提案によるものだそうです。

各大学は3,4人でチームを組み、審査員の前で8分間自分たちのプロジェクトを発表するというやり方ですが、審査員の中にはノーベル平和賞受賞のMuhammad Yunus,さんやオーストラリアの元首相のJulia Gillardさんらの顔ぶれが見える。

2015年の優勝チームはこちら

★日本を代表して東大と北大が今回参加しますが、世界の強豪チームを相手に日本のパワーを世界に発信してもらいたいものです。



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サンタクロースが大好きな女の子がパニックに [海外]

7-Year-Old Girl Calls 911 After Knocking Over Her 'Elf on the Shelf'
(ABC News 2015/12/23)


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★7歳の女の子がまちがって?119番通報をしてしまったというニュースを紹介します。

クリスマスにふさわしいほほえましいニュースをABCが報じています。


★ニュージャージー、オールドブリッジに住む7歳のイザベラちゃんは最近家であることが原因でパニックになってしまい、119番通報(アメリカでは911)をしてしまった。

そのわけとは?

部屋の棚に飾ってあった大切なサンタさんの人形(Elf on the Shelf)をイザベラちゃんが部屋でボール遊びをしていた時に、あやまって棚から落としてしまい、それでパニックになり、119番に電話をかけたというもの。

イザベラちゃんはどうしてそんなことでパニックになってしまったのだろうか。

実はこの人形にはある魔法がこめられており、この人形を飾っておけば、サンタさんのプレゼントを配るリストに名前がのり、クリスマスにはプレゼントを持ってきてもらえるとの言い伝えがあるという。

ところが、その人形が倒れてしまうと、その魔法が消えてしまい、家にはもう来てもらえないという。

イザベラちゃんはその人形を落としてしまって、サンタさんが怒っているのではないかと思い、お父さんに電話しようとしてまちがって119番に電話をかけてしまったというもの。

母親はそのとき家にいたが、昼寝をしていてイザベラちゃんが119番通報していることに気が付かなかったようですが、あとでイザベラちゃんに次のように話した。

「イザベル、緊急の時に以外は119番に電話してはいけないのよ。」そうしたらイザベラちゃんはなぎながらこう答えた。

「だって緊急だったもの。サンタさんが怒っていると思って、誰かに助けてもらいたかったの。」

イザベラちゃんが119番コールをした時の様子が救急コールセンターに録音されていましたが、Don't come to my house, don't!. I'm trying to call my dad.""(家には来ないで。来ないでね。パパに電話しようとしていたの。)と話していました。

緊急通報を受けた?救急隊がかけつけて玄関先でイザベラちゃんと話をして、気持ちを落ち着かせて次のように話した。

「これはただの事故だったのだということをちゃんとサンタさんに伝えておくからね。もう今度こんなことがあっても119番通報はしなくてもいいからね。」

★サンタクロースさんからプレゼントをもらいたい一心でパニックになってしまい、パパに伝えようとして119番に電話したようですが、純真な子供の気持ちが現れているクリスマスの季節にふさわしいニュースとなりました。




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銃がまん延する悩める国アメリカ [海外]

Americans Now View Gun Violence As a Permanent Part of Life
(Time 2015/12/15)

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★ニューヨークのタイムズ・スクェアで警戒に当たる重装備したニューヨーク市警察ー2015/11/14

★銃乱射事件の多発で毎年多くの犠牲者が出ているアメリカですが、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズが12月4日、End the Gun Epidemic in Americaと題する社説を第一面に載せるという異例の措置を取りました。

この社説の中では次のように述べているところがあります。

It is a moral outrage and national disgrace that civilians can legally purchase weapons designed to kill people with brutal speed and efficiency.
「すさまじいスピードで効率的に人を殺傷するために作られた武器を一般市民が合法的に買うことが出来るのは道徳的に見ても残虐行為でありアメリカ国家の恥でもある。」

この社説では政治家たちに対しても次のように厳しい批判の声をあげています。

「銃乱射事件に対するアメリカ国民の関心と怒りは選挙で当選した政治家たちにも向けられるべきものである。

その政治家たちの仕事は国民の身の安全を守ることなのだが、銃は法的に規制されていないために政治家たちは利潤を求めてさらに強力な武器を市場に提供している銃産業界の利益や政治力により多くの重点を置いているのである。」

社説では最後に、「今度の大統領選挙がアメリカ国民の良識を取り戻す絶好のチャンスなのだ。」としています。

人を殺すために作られた銃が合法的に買うことが出来るアメリカを痛烈に批判しているこの社説は国内外に大きなインパクトを与えているようですが、一般のアメリカ人はこうした銃乱射事件のことをどのように思っているのかということに対して世論調査を行い、その結果を発表した記事がありますので、それを紹介します。

アメリカの週刊誌TimeはAmericans Now View Gun Violence As a Permanent Part of Lifeと題する記事を掲載しました。

冒頭では次のように書かれています。

A majority of Americans now think that mass shootings and other outbreaks of gun violence are no longer passing incidents, but “a permanent part of American life.”
「大多数のアメリカ人は銃乱射事件や銃による暴力事件の発生は過去の事件ではなく、日常的に今後もずっと起こり、決してなくならないと考えている。」

以下にこの記事の内容をまとめてみました。

「最近行われた世論調査の結果によると、現在、アメリカ人は経済成長や職の確保より国家の安全のことに関心を寄せていて、銃による暴力事件は日常生活の中で頻繁に起こるものだと回答した人がなんと回答者の71%にも達した。

今回の世論調査はウォールストリート・ジャーナルとNBCニュースが1000人を対象に行ったもので、国家の安全保障が最優先事項だとする人が8か月前の39%から今回12月初め現在、60%にも跳ね上がった。これに対して、経済問題が最優先事項だとする人は29%から23%と減少している。」

頻発する銃乱射事件を受けて政府が過度な銃規制へと向かうのではないかと懸念するアメリカ人は52%、それに対して、政府は十分な銃規制対策を行っていないと見ている人は44%となっている。」


★銃乱射事件の多発を受けて、銃の販売が規制されることを心配している人の方が銃規制を望む人より多いというのが今のアメリカの現実で、銃の規制に向けた道のりは遠いようです。





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飛行機内での迷惑な行為のかずかず [海外]

Who are the most annoying airplane passengers?
「飛行機内で一番の迷惑行為をしている乗客はだれ?」
(CNN 2015/11/17)


旅客機内でのマナー違反のかずかず


★空の上を飛ぶ飛行機、機内は密室の空間。

乗客たちは目的地に到着するまで自分の座席にじっと座り続けるだけなのだが、乗っている間にさまざまな行動を起こしては他のお客の迷惑になっていることが多い。しかも、当の本人はそのことに気がついてはいない。

マーケット・リサーチ会社のExpediaが毎年行っているAirplane Etiquette Study(旅客機内エチケット調査)の2015年版を発表。

旅客機内でのお客のマナー違反のかずかずについてアメリカのCNNが伝えています。

発表されたベスト17の中でダントツで1位なのはrear seat-kicker

rear seat-kickerとは以下のイラストにあるように「(前に座っている人の)後部座席を足で蹴る人」のことです。

rear seat kicker.jpg

1,019人の成人アメリカ人をランダムに抽出してアンケート調査を行ったところ、なんと61%がこのrear seat-kickerを一番の迷惑行為だと答えた。

2位以下を次に紹介します。

2. Inattentive parents (59%)
「他の人の迷惑になるようなことをしている子供のことを注意しない親たち」
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3. Aromatic passengers (50%)
「匂いの強い香水をしているお客」
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4. Audio-insensitive (talking/music) )(50%)
「おしゃべりや音楽などの音に対して鈍感な人」
the audio insensitive passenger.jpg

5. Boozer (45%)
「大酒のみ(=a person who drinks a lot of alcohol)」
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6. Chatty Cathy (43%)
「おしゃべり好きの人」
※Chatty Cathy とは「おしゃべり人形」のことで、ここではa person who chats a lot「おしゃべり好きの人」という意味で使われています。
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7. Carry-on baggage offenders (38%)
「自分の座席のそばにバッグ類をたくさん置く人」
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8. Queue-jumper (rushes to deplane) (35%)
「飛行機から降りるときに順番を無視して先に行こうとする人」
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9. Seat-back guy (aka seat recliner) (32%)
「リクライニングシートを後ろに倒す人」
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10.Overhead bin inconsiderate (stows bag in first available spot, rather than nearest to his/her seat)
(32%)
「自分の席の上にある荷物入れではなくて、他の客のところにある荷物入れに自分の荷物を入れる他人の迷惑を考えない人」 
※overhead binは「旅客機内客席上部の荷物入れ」のこと

overhead bin inconsiderate.jpg

※各タイトルの日本語訳(説明)は私個人が考えたもので正確ではないかもしれません。ご了承ください。

11位以下は次の通り -日本語訳は省略します。
11. Pungent foodies (30%)

12. Back-of-seat grabber (27%)

13. Amorous (inappropriate affection levels) (26%)

14. Undresser (removes shoes, socks or more) (26%)

15. Mad bladder (window seat passenger who makes repeat bathroom visits( (24%)

16. Single and ready to mingle (13%)

17. Seat switcher (13%)


★昨年は8位にランクインされていたarmrest hogsが今回は圏外となりました。
armrest hog.jpg

armrest hogとは上のイラストでわかるように「座席のひじ掛けを独り占めすること」です。

※今度飛行機を利用するときは周りの人の行動をチェックしてみてはどうでしょうか。上の項目に当てはまる人がひょっとしているかもしれません。


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置き去りにされた韓国の高齢者たち [海外]

'Forgotten': South Korea's elderly struggle to get by
(CNN 2015/10/23)


★今、韓国ではホームレスになる高齢者が増えてきていて深刻な社会問題となっているというニュースをアメリカのCNNが取り上げていますので紹介します。


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★炊き出しの食事を受け取るため長い列を作る高齢者のホームレスたち


「記事内容」

韓国の首都ソウルのある土曜日の朝、アンダーパス近くに人の長い行列が出来ている。

実はこの長い行列を作っているのは高齢者のホームレスたちだ。

彼らはチョイ・ソン・ウォン(Choi Seong-Won) さんの炊き出しの食事を求めてやってきたのだ。

チョイさんは15年間もボランティアでこの炊き出しを行っており、朝鮮戦争後に国の経済再建に貢献してきたが、今では自活することが出来ない高齢者のホームレスたちに温かい昼食を提供している。

OECDによると韓国の高齢者のおよそ半数は貧困状態にあるという。

「韓国で高齢者の貧困化が急増している背景には2年以上にわたる経済危機と、世界経済の停滞があります。富裕層はどんな経済状況になろうと豊かな生活を送ることが出来ます。それに対して経済苦境に立たされている高齢者たちにとっては今が一番厳しい時なのです。」とチョイさんは話している。


忘れられた世代


ソン・ヤン・ソークさん(70歳)のような人たちのほとんどが苦しい生活を送っている。

「私たちの世代は社会から忘れられてしまっているのではないかと思っています。私はこれまで本当に一所懸命に働いてきました。でも人生はもうこれまでです。」

ソン・ヤン・ソークさんは韓国の首都、ソウル市内で衣類やハンドバッグを販売する店を経営している。この2年間、お客が来ても来なくても、店頭には商品を陳列してきたが、客足が途絶えたために店を閉めることにした。何とか食べていけるだけの蓄えしかないという。

ソン・ヤン・ソークさんの夫は息子が生まれて間もなく亡くなった。その息子はというと成長して海外に行ってしまった。

1人になったソンさんは精神的にふさぎ込んでしまい、次第に自殺を考えるようになっていった。

「私は夫が眠る墓の隣りで自殺を図りましたが、誰かに発見されて一命を取り留めました。」

韓国は先進諸国の中で高齢者の自殺率が一番高い国である。


破綻した韓国の社会構造


家族に迷惑をかけたくないとして自殺を図る高齢者がいるという。

子供たちが年老いた両親の面倒を見るという古くからの社会構造が破綻した。

「こうした高齢者のホームレスが増えた背景には息子や娘たち、そして政府が高齢者の面倒を見ないからなのです。」とソン・ヤン・ソークさんは話している。

政府は退職した高齢者の支援対策を講じているとしているが、韓国で年金制度が始まったのは1988年からなのことである。

昨年貧困層の高齢者を対象にした基礎年金制度が導入されたが、その年金支給額は月に200ドル以下で、とても十分な支給額とは言えないとの声が多い。

人口の急激な高齢化にたいして今韓国では深刻な懸念が出ている。

日本も人口の高齢化が問題となっているが、韓国のほうがもっと深刻である。

年金制度が充実していけば、より多くの人が退職後の生活資金が保証されると政府は見ている。

2060年までには64歳以上の国民の90%以上の人が年金が受給されるようになると政府は予測している。

それまでの間しばらくは高齢者たちはチョイさんのような炊き出しを行ってくれる人たちの善意に頼って生活していくしかない。

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★人口の高齢化は韓国では深刻な問題となっている


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★炊き出しで提供された食事を道端で食べる高齢者のホームレスたち


★人口の高齢化が進むにつれて高齢者に対する十分な支援対策が求められるようになってきましたが、韓国の高齢者を取り巻く事情はかなり厳しい状況のようです。



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中国人の驚くべき喫煙率 [海外]

Study: Smoking will kill one out of three young Chinese men
(CNN 2015/10/09)

「中国人の若者男性の3人に1人が喫煙が原因で死亡する」という大変ショッキングな内容の記事をCNNが最近報じています。

この記事の冒頭では次のように書かれいます。

Smoking deaths in China are set to triple to 3 million a year by 2050, according to a new study that examines the devastating toll of rising smoking rates on the country's male population.
「中国での喫煙による年間の死亡者数は2050年には現在の3倍の300万人に上る、と中国人の驚くべき喫煙率についての調査結果を発表。」


この調査はイギリスの医療雑誌Lancetが発表したもので、中国人若者の3人に2人が煙草を吸っており、もし禁煙をしなければ、半数近くの中国の若者は煙草が原因で死亡するだろうと報告している。

オックスフォード大学の科学者、中国の医療科学アカデミー、中国疾病対策センターなどが中国の都会と田舎の両地方でタバコが健康に与える影響について調査をした。

その結果、都会のみならず、田舎においても男性のタバコの消費量はこの数十年間で大幅に増加したことがわかった。それに対して女性の喫煙率は減少している。

都会に暮らしている男性で、20歳になる前にタバコを吸い始めた人の死亡率は、非喫煙者の2倍で、喫煙が原因と見られる肺疾患、肺がん、心臓病、心筋梗塞などの病気で死亡する率が大幅に増加している。

こうしたタバコによる健康被害をまともに経験する男性の第一世代は1970年代から1980年代に生まれた世代となるだろうと調査報告には書かれている。

中国に比べてアメリカの喫煙率は50年前と比べて半分以下になっているが、米疾病対策センターによると、喫煙はアメリカの5大死亡原因の1つとなっている。

中国は今や世界のタバコの1/3を消費している。中国当局はたばこ税を今年の5月に値上げしたが、それでも依然としてタバコの値段は驚くほど安い。人気銘柄のタバコZhongnanhaiは1箱約1.5ドル。

調査報告では、タバコの売り上げとタバコ税は中国政府の重要な財源となっていて、こうしたことがタバコによる健康被害を減らしていこうという努力を難しくしているようだとも指摘している。

さらに、中国人にはアジア人に特有の生体防御機構が働いていて、タバコはそれほど危険ではないし、簡単に止めることが出来、そして喫煙は昔からの中国固有の習慣なのだいう神話があるため、タバコの害についての教育がなかなか進んでいない。

WHOの調査によると、中国でのタバコの害についての知識は改善されつつあるが、まだまだ不十分だとしている。

成人男性の半数はタバコが心筋梗塞や心臓病を引き起こすことは知らなかったし、10人に1人は受動喫煙が子供の肺がんを引き起こすことを知らなかった。


※世界第2位の経済大国となった中国、最近では中国人観光客が日本に大挙して押し寄せ、様々な日本製品を爆買していく光景が報道されていますが、この記事にあるような喫煙率の高さについてはあまり一般に報道されていないようです

世界の先進諸国ではタバコによる健康被害についての周知が行き届いていて喫煙率の低下がみられているのに対して、中国ではタバコの有害性について国民はあまり関心がないかのようにタバコを吸っている人が多いとのこの記事での指摘。

中国は国民に対してタバコの有害性についての教育を一段と進めていく必要があるようです。














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崩れゆく中国の家族制度-2 [海外]

増え続ける中国の独居高齢者ー2


2020年には中国人の4人に1人が60歳以上となる。

「へきちで生まれ育った中国人は職を求めて遠く離れた都会へと移り住むため、面倒を見たいという気持ちがあったとしても、年老いた家族の面倒を見るのはそう簡単なことではない。

国が様々な対策を講じてはいるのだが、多くの中国人は子供が年老いた家族の面倒を見るという責任は中国文化の中心にあるものなのだと思っている。こうした面では、ほかの国とは大した違いはないのだが、家族からの親孝行を期待していると、親孝行をされていない人は恥ずかしく思ったり、孤独に感じたりする。助けが必要な時で近所に住む人に助けを求めようとはしない人が多い。上海に住む高齢者の84%は社会活動には参加していないことが復旦大学の調査でわかった。

求められる政府対応

中国政府もこうした事態は把握している。2013年に一人っ子政策が幾分緩和されたが、その理由の一つには増え続ける独居高齢者の数が挙げられている。ある地方行政事業体が独居高齢者向けのサービスを展開。東中国の杭州では若い研修医が独居高齢者の家に無料で泊まることが出来る、その代わりに高齢者の話し相手になってあげたり、簡単な医療を行ったりするというもの。そしてある都市ではtime bankなるものを奨励している。これはアメリカや日本をモデルにしたもので、60歳以上の人が80歳以上の人たちの手助けをしてその時間を銀行に預けて後になって自分か困ったときにその時間を引き出して使うというもの。こうした試みに対して、共産党政府が国家をコントロールしている中国は十分な監視の目が届かないこうした試みには神経質になっている。

貧弱な中国の介護サービス

社会保障制度が貧弱なため、一人暮らしの高齢者の面倒を見ることが出来ない家族を支援する体制がほとんど出来ていない。2013年の北京工科大学の調査によると、高齢者に必要な基本的なサービスのすべてを提供している自治体は北京にはほとんどないとのこと。
社会活動の場を提供している都市はあるが、高齢者の介護サービスを提供しているところはほとんどない。地域社会での医者不足で、重度の高齢者は病院にそのまま居残ることになる。ソーシャルワーカーも不足しており、低賃金で労働時間が長く、最低限の訓練しか受けていない。高齢者養護施設は増えてはきているが、まだまだ数は少ない。国内には高齢者を収容出来るベット数は580万だか、これでは60歳以上の3%にしか過ぎないし、入居希望者は増え続けるばかりだ。

増え続ける高齢者の自殺

こうしたことが、高齢者の自殺率の高さの背景にはある。他の年齢層では自殺率は低くなってはいるが。2009~2011年、全自殺者の半数近くが65歳以上だった。地方ではその数はさらに増えている。高齢者の一人暮らしは世界の至るところで、厳しい状況に置かれているが、著しい。中国では若者たちが仕事を求めて生まれ故郷の村、そして両親の元を離れて行くために高齢者の一人暮らしはとりわけ孤独感に襲われる。中国政府は親孝行を強要する法律を2013年に施行した、それは子供が両親の元を訪ねて精神的に支えてあげることをしない場合には罰金、ないしは刑務所行きになるというものだが、そうした法律を作っても効果は上がらない。急速な変化を遂げている中国では、大規模な国家単位の対策が求められている。」

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崩れゆく中国の家族制度-1 [海外]

The kin and I

The state is unprepared for rising numbers of old people living alone

The Economist | International | Aug 28th

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「中国は増大する一人暮らしの高齢者に十分な準備が出来ていない」という内容のエコノミストの記事を紹介します。

「リュー・カイビンさん(70歳)は元数学の教師で、去年夫が亡くなってからは西安の西の方にある町に住んでいる。ラジオが彼女の忠実な友となっている。視力は衰えてきて外出することはほとんどない。町の多くの住民と同様、以前彼女の近くに住んでいた人たちもちりぢりになり、2人の娘たちも遠く離れた所に住んでいる。自分で身の回りのことが出来なくなれば、施設に入るとリュー・カイビンさんは話しているが、リュー・カイビンさんのような生き方が出来る中国人は極めてまれである。そうした状況が中国が抱えている問題点を浮き彫りにしている。中国は急速に進む高齢化社会と増え続ける独居高齢者の対応に苦慮している。

国家は家族の集合体

家族はこの2000年もの間ずっと中国人の価値観の中核をなしてきており、国家というものは家族を大きくしたものだと見られてきた。親孝行は儒教の助け合いの精神のほぼ根幹をなしていて、家族とは何世代にわたって一つ屋根の下で暮らす広範囲にわたる集合体なのだ。それを端的に表現したことわざに、「老後のために子供を育てろ」というのがある。

今日でも数世代にわたる家族はいまだにふつうに見られる。65歳以上の3/5の人はほとんどが子供と一緒に暮らしている。世界の富裕国と比べてもその比率は高い。しかしながら、事態は急速に変化している。子供と離れて暮らす両親が増えてきて、リンさんのように連れ合いが亡くなると一人暮らしをするケースが多くなる。中国では一人暮らしをしている5人に1人は65歳以上の高齢者だ。一人暮らしをする中国の若者とは対照的に、自らの意志で一人暮らしをしている高齢者はほとんどいない。一人暮らしをしている高齢者の多くは十分な教育を受けてはいない。男性よりも女性の独居高齢者が目立って多い。というのも女性の方が夫よりも長く生きる傾向にあるから。

高齢者の面倒を見るのは国ではなくて家族

高齢者の大半が独り暮らしをしているという結果に対して中国では十分な準備が出来ていない。家族はみんな一緒に暮らしてお年寄りや自分で身の回りのことが出来ない人を養うべきだという考えを政府は尊重している。

年金制度やその他の社会福祉制度の拡充をしているにもかかわらず、高齢者対応策は大幅に後れを取っている。子供たちが年老いた両親や病人の面倒を見るものだと国が考えているからなのだ。独居高齢者を支援する福祉制度は不十分である。

この10年で国による経済支援は増大してきたのだが、高齢の何百万人という中国人は年金の支給や退職金は受給されてはいない。健康保険は急速に広がりを見せてはきているが、基本的なことしか取り扱っていない。田舎は都会に比べて高齢者の年金や健康保険の普及でははるかに遅れている。」

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長時間労働は寿命を縮めることになる [海外]

Working Long Hours Could Increase Your Risk of Stroke and Heart Disease
(Time 2015/8/19)


「長時間労働で脳卒中や心臓病にかかる危険性が高まることになる」という内容の記事をタイムが掲載していますのでその内容を紹介します。

長時間労働をすることがどうしてそうした危険性が高まるのかという原因については、冒頭で次のように述べています。

The reasons might be connected to stress, physical inactivity, and higher alcohol consumption.
「その理由はストレス、体を動かさないこと、そしてアルコール摂取量が増えることと関連があるかもしれない。」

そして次には
Burning the candle at both ends might impress your boss, but you could be sacrificing your health in the process.
「(会社に夜遅くまで残り)仕事に精を出す姿は上司には好印象を与えるかもしれないが、その代償として健康を害することになりかねない。」と書かれている。

burn the candle at both endsは直訳すると「ローソクの両端を燃やす」ですが、work too hard, overwork oneselfという意味です。

長時間労働がどうして労働者の健康を害することになるのかについては具体的に次のように書かれています。

最近、The Lancetという雑誌に掲載されたもので、ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(University College London)がヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアなどの男女数千人を対象に42項目にわたり数年間調査してきた結果を公表した。

その結果、週に55時間以上働く人と心臓血管症との間には密接な関係があることが分かった。

週に55時間以上の長時間労働をする人は、週に35-40時間という標準的な労働時間の人と比較して、脳卒中にかかる危険性が33%, 動脈性心疾患にかかる危険性が13%も高まるという結果が出た。

55時間もの長時間ではないにしても、長時間労働はやはり健康に良くないとも指摘している。

研究チームはこうした長時間労働と健康を害することとの関連性についてははっきりとしたことはわからないとしているが、長時間労働がアルコール摂取量の増大や何時間も同じ姿勢で椅子に座るといった健康上有害な行為と関連性があるのではとみている。そしてそういった行為に長時間労働からくるストレスが加わると、間違いなく脳卒中や心臓血管症になると指摘している。


日本では、働きすぎによる過労死(death from overwork)が問題となっていますが、欧米諸国でも長時間労働からくると思われる医学的健康的問題が注目されてるいるようです。

家計上の都合から止むを得ず長時間働かなければならない人もいるわけですが、ストレスをあまりためたりせず、生活が不規則にならないように気を付けることが大切です。





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