高齢者の面倒を見るのは誰 [社会]




The Guardian view on Japan’s shrinking population: who will look after the old?
(the Guardian 2016/02/26)

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★人口の高齢化とともに人口が急激に減少していく日本
 高齢者の面倒を見るのは一体誰なのか

英紙「ザ・ガーディアン」が日本の人口の高齢化と人口減少問題を取り上げています。

冒頭では「東京のような都会では出生率は人口維持に必要な出生率をはるかに下回っている。子供をあきらめているように見える日本から我々は何を学んだらいいのだろうか。」と述べています。

日本と西欧諸国とでは社会的背景がかなり異なると次のように書かれています。

「西欧諸国では若い人やその家族たちの移民で人口が構成されているが、それに対して日本では移民はごくわずかで、移民を積極的に受け入れようとする姿勢が見られない。」

さらに世界の先進諸国との大きな違いについても触れています。

「日本の女性は婚外子を生まない。新生児の98%は結婚した両親の間に生まれ、子供の面倒を同居家族以外の人に任せることは好ましくないことと見られている。」

日本では1970年代以降、出生率の低下と共に結婚率の低下も見られているが、結婚率の低下の原因については次のように述べています。

まず経済的な不安や女性が職場で゛活躍する場が少ないことを挙げている。

日本の女性は、結婚して仕事を辞めて専業主婦になるか、結婚しないでそのまま仕事を続けるかのどちらかを選択しなければならない。

高学歴で高収入を得ている女性は結婚して家族のために仕事を辞めるのを嫌がる傾向にある。

終身雇用制度の崩壊、そして非正規社員の若者が増えている現状では男性も女性も結婚というギャンブルに踏み込めないのだ。

西ヨーロッパ諸国と日本とでは大きな違いが見られると書かれている。

それは西ヨーロッパ諸国では新生児の半数が婚外子で、育児は専門の託児所に任せるのが一般的である。

最後に今後の日本について次のような提言?をしてこの記事を締めくくっています。

「もし日本人が自分たちの子供の面倒を家族以外の他人に任せることをしなければ、自分たちの両親の老後の面倒は外国人(移民)に見てもらうことになるだろう。もし外国人労働者を受け入れないようだと高齢者の面倒は今後ロボットが見ることになるだろう。」

★結婚率の低下と共に出生率も低下し、その結果人口が減少していく日本は高齢者の介護問題をどのように対応していくのか、この記事が指摘するように外国人労働者に頼らざるを得ないのだろうか。それともロボットに任せることになるのだろうか。













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幸せを呼ぶ八の字眉毛の猫が今大人気 [社会]




Japanese tourists flock to see Hachi, the cat with lucky eyebrows
(the Guardian 2016.2.18)

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★水戸市のJR水戸駅前のたばこ屋で、店番をする猫。「幸福を呼ぶ猫」として人気を集めている。

上の写真の猫が海外メディアでJapanese tourists flock to see Hachi, the cat with lucky eyebrows「幸せを呼ぶ眉毛をつけているハチを見ようと日本の観光客が押しかけている」というタイトルで紹介されました。

記事の冒頭では「日本は今年はさる年なのに、ハチの字をした幸せを呼ぶ猫がいるという東京北部地方にある小さなタバコ屋さんに全国各地から人が押し寄せているという」と書いています。

この猫は水戸市にある小さなタバコ屋さんで店番をしている看板猫で、眉毛が大きなハチの字をしていることから、「ハチ」と呼ばれている。

2011年の大震災直後に生まれた「ハチ」は震災の影響を受けた地元の商店街に福をもたらすとの評判で、この猫を一目見ようと全国各地から大勢の観光客が押し寄せているという。

日本でのこうした猫ブームは今回が初めてではないと記事の最後では次のように書かれている。

「ハローキティやドラえもんから招き猫グッズ、ネコカフェに至るまで商売の活性化を目指して猫が用いられてきた。

昨年の夏には、西日本のJRのある名誉駅長を務め、赤字路線を解消する働きをしたとされる「タマ」の葬儀に全国から3000人が参列した。」


★日本は今年もネコブームが続きそうですが、猫人気にあまり頼りすぎなのでは。

毎日新聞でも紹介されました。



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新たな資本主義の到来か [社会]




The Dawn of New Capitalism
新たな資本主義の到来?

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★グラミン銀行創設者のムハマド・ユヌス氏

貧困のない世界を創る

環境や貧困問題など今世界が直面している困難な社会問題をビジネスで解決を目指すソーシャルビジネス「誰もが参加できる経済システム」を展開、貧困層に低金利、無担保貸融資。それにも関わらず返済率はほぼ100%というグラミン銀行を創設したムハマド・ユヌス氏とはどんな人物なのか。


ムハマド・ユヌス氏は世界最貧国の1つに数えられるバングラデシュ出身で、2006年に貧困層にマイクロクレジット(無担保の少額融資)を提供するグラミン銀行を設立し、ノーベル平和賞を受賞した経済学博士。
受賞理由は「底辺からの経済的および社会的発展の創造に対する努力」

一方的な援助ではなく新しい発想で貧しい人たちに融資をし、自立を促す事業を展開していくというのが博士の基本理念となっている。

グラミン銀行のシステムとは?

「グラミン銀行では、貧困層向けに事業資金を融資し、生活の質の向上を促す活動を行っている。
バングラデシュにおいては「16の決意」と呼ばれる価値観を広めている。

グラミン銀行の全ての支店で借り手は「16の決意」を暗唱し、守ることを誓う。その結果、借り手は良い社会習慣を受け入れるようになる。
16の決意を採用するようになってから、ほとんど全ての借り手が学齢に達した子どもを入学させるようになった。このような行動は社会の変化を促し、次世代の教育にもつながっている。」
ウィキペディア日本語版より


ムハマド・ユヌス氏の話
「救済活動だけでは貧困の解決にはなりません。施しを受け続けた人々は、いつまでも貧しいままです。彼ら自身で貧困から抜け出す「誰もが参加できる経済システム」をつくる必要があります。お金を儲けるだけのビジネスだけではなく、物事を解決するためのソーシャル・ビジネスが必要です。貧困というのは「システムの病」なのです。それは決して、「人類の病」などではないのです。」

★ムハマド・ユヌス氏が始めたこうした事業のおかげで母国のバングラデシュではかなりの人々が貧困から抜け出すことができたそうです。貧困にあえぐ人たちを救い、自立の手助けをするというこの運動はこれからますます世界に広まっていくことでしょう。

★ムハマド・ユヌス氏は「ノーベル大学賞(Nobel Price for Students)」と呼ばれている世界最大の学生コンペティションであるHult Prize大会の審査委員も務めています。


「参考」
★16の決意

1.私たちはグラミン銀行の4つの原則に従い、私たちの人生のあらゆる歩みの中でこれを推進する:規律、団結、勇気、そして勤勉。
2.繁栄は家族のために。
3.私たちはあばら家には住まない。まず第一に家を修繕し、新しい家を作るために働く。
4.私たちは一年を通して野菜をつくる。私たちはそれらを豊富に食べ、余った分を売る。
5.私たちは耕作期にはなるべく多くの種をまく。
6.私たちは家族を増やしすぎないように計画する。支出をおさえ、健康に気を遣う。
7.私たちは子供たちを教育し、子供たちの教育費を払えるよう保証する。
8.私たちはつねに子供と周囲の環境を清潔に保つ。
9.私たちは穴を掘ったトイレ (pit-latrine) をつくり、使う。
10.私たちは筒井戸から水を飲む。もし井戸がない場合は、水を沸かすかミョウバンを使う。
11.私たちは息子の結婚式で持参金をもらわず、娘の結婚式にも持参金を持っていかない。私たちのグループは持参金の呪いから距離をおく。私たちは幼年での婚姻をさせない。
12.私たちは不正なことをせず、また他人に不正なこともさせない。
13.私たちはより多くの収入を得るため、共同で大きな投資をする。
14.私たちはつねにお互いに助け合えるよう用意する。もし誰かに困難があれば、私たちは全員で彼または彼女を助ける。
15.もしどこかのグループが破綻しそうだとわかったときは、私たちはそこへいって回復を手助けする。
16.私たちはすべての社会活動に共同で加わる。

日本語はウィキペディア日本語版から引用しました。

★ムハマド・ユヌス氏についての参考データはこちら
Banking for the Poor Grameen Bank
Yunus Centre
ノーベル平和賞のムハマド・ユヌス氏とは?
ムハマド・ユヌス

★ムハマド・ユヌス氏について詳しく知りたい方にはこちらの本がお薦め

ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家

ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家

  • 作者: ムハマド ユヌス
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1998/10
  • メディア: 単行本



貧困のない世界を創る

貧困のない世界を創る

  • 作者: ムハマド・ユヌス
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2008/10/24
  • メディア: 単行本



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日本の刑事裁判制度の暗黒面とは? [社会]

Criminal justice in Japan
Forced to confess
Suspects in Japanese police cells are far too vulnerable to abuse
( Economist 2015/12/05)

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★受刑者が厳しい生活を送る刑務所

★日本の刑事裁判制度は海外の目から見ると、非常に良く機能しているように思えるが実はダークサイド(裏面)があるとエコノミストは記事で指摘していて、そのダークサイドのことについてかなり詳しく書いています。

記事の内容を次にまとめてみました。詳しくは英文記事をご覧ください。

「日本は犯罪の発生率は世界のどの国よりも低い。犯罪を犯した未成年者に対しては寛大な処置を取っている。有罪が確定した者が刑務所に収監される率は20人に1人以下である。アメリカでは逮捕者の3人に1人が刑務所送りとなっていて、その刑期も日本よりもずっと長い。日本では犯罪者の更生に力を置いていて、再犯率は驚くほど低い。これは罪を犯した者を更生するのに国はその家族をうまく利用しているからである。」

それからこうした温情主義には実はダークサイド(暗黒面)があると指摘しています。

「かつては警察は地域社会と一体になって犯罪の防止に努めてきたのだが、今は犯罪者探しに躍起になっている。犯罪者を見つけるのに「自白」というシステムを使っている。容疑者を有罪と確定する場合の9/10がこの「自白」によるものである。

強制された自白

ところがこうした「自白」の多くが警察により強制されたものなのである。罪を自白して認めた者の中には全くの無罪である人もいるのである。(最近の袴田事件など)

日本の取調室では容疑者を保護するための法的制度が極めて少ないために強制的な自白により無罪の人間を有罪者に仕立ててしまうことにもなる。

「やっていなくても、やったと言え。」

「国が一つの大きな家族の集合体のようなものだと考えられている日本では、罪を認めることが有罪確定への一番の近道でもあるが、社会復帰への第一歩とも見られている。検察当局と警察には容疑者を自白させようと過大なプレッシャーがかかることになるが、容疑者の口を割らせるための強力な道具を持っているのだ。」

「容疑者の拘留期間は23日だが、その間弁被告弁護人との接見はごくわずかで、取り調べの様子は録画されることはほとんどない。身体の拷問はほとんどないが、取り調べの時に睡眠時間が削られることもある。精神的な威圧行為も見られ、「お前のやっていることは家族の顔に泥を塗ることになるのだ」という道徳上の脅し(moral blackmail)を行う取調官もいる。容疑者が有罪だと確信すると、取調調書をでっちあげて、容疑者に署名するよう圧力をかける取調官もいる。

無罪、有罪を確定するのに検察と敵対することを避けている裁判所では、自白が容疑者の自発的なものなのかどうかということについて尋問することはめったにない。

無罪なのに犯罪者扱いされた人はより寛大な判決が出るようにと、取り調べを終えたくて罪を認めてしまうこどかある。

10月には娘を生命保険目的に殺害したとして有罪判決を受けていた女性が釈放された。昨年は殺人罪で死刑判決を受けていた袴田さんが43年ぶりに釈放された。ある弁護士は全犯罪者の10人に1人は虚偽の自白によるものだと推測している。その正確な数字はわからないが、起訴の99.8%が有罪評決となる現実を考えると、日本の裁判制度は人を裁くという尺度のバランスが取れていないことは明白だ。

裁判制度で正当な手続きを回復するために取るべき第一歩とは

●まず取り調べを最初から最後まですべて録画する。

●容疑者は被告弁護人と容易に連絡が取れるようにする。検察側は弁護人にはすべての証拠を提示する。

●取り調べの時間はもっと短く、被告人には適度に休息を与える。証拠を捏造する取調官は審判を仰ぐべき。

★エコノミストはこの記事の最後に、「以上のような改革を行っても厳しい刑務所生活が改善されることはないだろうが、無罪の人が自由を取り戻す機会が増える事にはなるだろう。」と述べている。

★冤罪を生み出すと指摘されている取調室での警察官による自白の強要について海外のメディアが日本の刑事裁判制度のことを取り上げるのは珍しいことでは。

厳しい取取り調べから一刻も早く解放されたいとの思いから、罪を犯してもいないのに自分がやりましたと虚偽の自白をしてしまう人たちがいる現実に日本人はもう少し目を向けてみる必要があるようです。









 



英文記事


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高齢者天国日本に迫る危機 [社会]

Ageing Asia

Japan starts scrimping on its cosseted elderly
(The Economist 2015/08/20)

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「日本はこれまで手厚く扱ってきた高齢者に対して節約志向になってきた」というタイトルの記事をイギリスの経済誌エコノミストが掲載しています。

高齢者天国と世界から見られてきた日本が、100歳を迎える高齢者の記念に銀杯を贈呈してきたこれまでの制度を見直す動きが出てきたと報じています。


この記事の内容を以下に紹介します。


「日本の100歳以上の超高齢者はこれからは口に銀杯をくわえてこの世を去ることは出来なくなる。

今月厚生労働省は100歳を迎えた高齢者に記念にお酒が飲める銀杯を贈呈することをやめると発表。

日本の人口の超高齢化により銀杯を贈呈するという伝統が国にとって経費がかかりすぎてしまうことになるからである。

銀杯一個の値段は約8000円。今や日本の高齢者はこれまで大変恵まれた待遇を政府から受けてきたのだが、厚生労働省は今後は木材などのもっと価格の安い材質に格下げするか、お祝いの手紙を送るだけにする方針。

1963年に100歳を迎えた高齢者に銀杯を贈呈する催しが始まった。この年には対象者153人に銀杯を贈ったが、内閣総理大臣からの贈呈となっていて、銀杯には長寿を祝う文字が刻まれていた。

銀杯は毎年9月15日の敬老の日に贈呈、長年にわたり社会貢献してきたことに対して感謝の気持ちを表すことにしている。銀杯の大半は高齢の女性が受け取っている。日本の女性の平均寿命は世界一となっている。

昨年は銀杯贈呈の対象者が29000人以上もいて政府を慌てさせた。2億6000万円の支出となり、2018年には39000個もの銀杯が必要となると見ている。

20世紀の大半は数百人程度だったが、現在100歳以上の高齢者は日本に55000人以上いる。

銀杯はやめて木製かブリキの盃に

重債務国日本はこれまで高齢者のために非常に多くの金を費やしてきた。現在、社会保障給付金の4/5は高齢者世帯に回っている。

これからは高齢者が味わう酒は木かブリキの味がする盃にすべきだ。」

★世界一の長寿国となった日本では100歳以上の高齢者が激増してきて、記念に贈呈する銀杯の費用が掛かりすぎということで、これまでの豪華な銀杯は取りやめになるようです。

こういう問題が出てくるほど日本の人口の高齢化が急激に進んでいるということのようです。

「参考」

JAPAN’s centenarians are no longer to depart this life with a silver dish in their mouths.

この英文のwith a silver dish in their mouthsはbe born with a silver spoon in one's month「裕福な家庭に生まれる;生まれながらに金持ち」という英語の慣用句からきているようです。

欧米人にはなじみのあるsilver spoon「銀のスプーン」をsilver dish「銀杯」に変えてJAPAN’s centenarians are no longer to depart this life with a silver dish in their mouths.「日本の100歳以上の超高齢者はこれからは口に銀杯をくわえてこの世を去ることは出来なくなる。」と記事の冒頭で表現するのはさすがエコノミストならではの見事な表現です。

※同様の内容の記事をCNNも報じています。

Japan can't afford gifts for citizens turning 100

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英文記事


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秋葉原で女子高生とお散歩デート [社会]

'People think it's role-playing. It's not': Documentary lifts the lid on the dark side of Japan's 'schoolgirl culture' and reveals how teen students are forced into prostitution by 'obsessive' older men
(MailOnline 2015/07/20)


秋葉原で今流行っているJK business(ジェイケイビジネス)の実態とは

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日本最大の電気製品街である秋葉原はオタクの街としても世界的に知られていて、海外のメディアでもたびたび取り上げられているが、こうした表の顔ではなくて、日本でもあまり報道されていない裏の顔を海外メディアが取り上げている。

イギリスのタブロイド誌MailOnlineはJK businessのことをかなり詳しく報道しています。

★道端に立ち、パンフレットのようなものを手に持ち、道行く人に何か声をかけている女子高生の一団。

一見すると学校の部活か何かの練習風景に見えるが、実は彼女たちはJK businessをしているのである。

JKとは女子高生のことであるが、彼女たちはいったいどんな仕事をしているのか。

「女子高生お散歩デート」というサービスで、男性客(主に中年)がお金を払ってお目当ての女子高生と散歩出来るというもの。

彼女たちはコスチュームではなくて、学校の制服を着て男性のお客と散歩に出かける。

この「女子高生お散歩デート」は昨年、アメリカ国務省の人身売買に関する年次報告で取り上げられ、犯罪ネットワークによるセックス産業の温床の場となっていると指摘されている。

彼女たちが商売をしているところから一丁先には警察署があるのに警察では取締りを行わない不思議さ。


記事によると、日本の女子高生文化(schoolgirl culture)は1990年代に始まり、年配の男性たちが交際相手としてこうした女子高生を求める風潮がごく普通に見られるようになったという。

国連加盟国のメンバーとして人身売買には反対を表明している日本で、いったいどうしてこのようなJKbusinessが横行しているのか。

日本の組織犯罪に詳しいJake氏は次のように話している。

'Part of the reason you have this sort of Lolita culture in Japan is because the life and the opportunities for women are so bad,' .

「こうしたロリコン文化が日本で流行る理由の一つには女性の暮らしや社会での女性の活躍の場が劣悪であるから」


仁藤 夢乃さんはこうしたJKビジネスに身を投じている女子高生の救済活動をしており、夜になると通りをパトロールして助けを求めているJK girlsを探して歩いている。

仁藤 夢乃さんはこれまでに100人ほどのJK girlsをJKビジネスから救い出している。

女子高生がこうしたJKビジネスで金を稼がなければならない背景には家庭内の経済的な問題や、最低限の生活をしていくための保障や支援が間に合っていないことがあるようですが、男性客からの需要がある限り、女子高生によるこうしたJKビジネスはなくなることはないでしょう。










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男中心の性文化に女性が挑む [社会]

Japan’s obscenity laws

Vagina monologue
(The Economist 2015/06/13)

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★自分の局部をかたどったアイテムを見せる五十嵐恵


★イギリスの経済誌エコノミストの6月13日号は「日本のわいせつ法」と題する記事を掲載、その中で男中心の日本の性文化を変えようと運動を展開しているある女性漫画家のことを取り上げています。

その女性漫画家とは五十嵐恵。


昨年の7月、自分の女性器の3Dデータを配布したなどとして、五十嵐恵(42)=ペンネーム・ろくでなし子=はわいせつ物頒布等の疑いで逮捕され、23日間拘留され、尋問を受けた。五十嵐容疑者は「わいせつな物ではない」と容疑を否認しているという。

エコノミストの記事では巨大な男根をかたどったお神輿が練り歩く川崎市の「かなまら祭」のことにも触れて、日本では男性が性的欲望を公に表現するのは受け入れられるが、女性の場合はダメなのだと書かれています。

五十嵐恵の有罪が確定すれば、懲役2年ないしは250万円の罰金が課せられることになる。

彼女は現在司法当局とわいせつ法をめぐり戦い続けているが、罪を認めず問題を引き起こしているとしてヘイトメールも受けたりしている。

「私のユーモアが判らず、私が女性の体をもてあそんでいると考えている人がいますが、私の芸術が嫌いなようです。」と五十嵐恵は話している。


★わいせつか芸術かという問題が法廷で争われることになりそうですが、巨大な男根をかたどったお神輿はなぜか地元の風俗の中に溶け込んでいるようです。

英文記事


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ロボットが日本の高齢化社会を支える [社会]




As Japan's population ages, robots seen as workforce solution
(CNN 2015/04/25)

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★日本橋三越本店に登場した人間にそっくりのロボット受付嬢


日本の経済復興の主役はロボットだ



★日本の人口がますます高齢化し、労働人口が減少していく社会情勢のなかで、にわかに救世主として脚光を浴びてきたのが人間ならぬロボットだ


様々な商業施設に登場して話題となっている日本のロボット産業についてアメリカのCNNが特集記事を載せていますので紹介します。


★冒頭記事では東京三越デパートに設置されたロボットについて書かれています。


「東京の老舗デパート、17世紀後半に呉服店として開業した三越デパートの玄関近くに人だかりが出来る。

呉服店として創業した店の歴史にふさわしくこの店の新しい接客係りは着物姿で集まってくるお客に様々な情報を提供しているが、この接客係りから受けるお客さんの表情は楽しそうな表情からちょっとした驚きまでとさまざまた。

1600年後半に開業したこの店の創業者はこうした従業員は想像出来なかったであろう。

この接客係りは実は人間ではなくて、ロボットなのだ。」


東芝が開発したヒト型ロボット「地平アイこ」は実際の人間のような表情や動きが出来るように設計されている。この店では一時的に展示物として設置されたもの。

地平アイこには43個のモーターが取り付けられていて、それで動いたりジェスチャーを使い話すことが出来るように設計されている。

接客係りとしてこの店に勤務しているセイリュ・アヤコさんは自分たちに似せて作られたロボットが自分たちの仕事を代わりにするのではということについては心配してはいないとして次のように話している。

「大切なのはお客様とのコミュニケーションです。私はじかにお客様とお話することが出来るというのが私の強みです。」

「地平は会話することが出来ないがロボット技術は急速に進歩していて、いつかは地平のようなロボットがある種の仕事を人間に代わってするようになるでしょう。」と東芝の担当者は話している。


ロボットが労働者の仲間入り?



減少していく労働力の有効な解決策としてロボットの導入を考えている民間企業が増えてきている。

ロボット従業員は店舗や銀行などに出現しており、やがてはホテルにまで登場の予定だ。

東京・三菱UFJ銀行は顧客からの基本的な質問に答えることが出来て、19か国語に対応出来る顧客サービス型ロボット「ノア」を試験的に導入している。

多国語に対応出来るロボットだと2020年に開催される東京五輪期間中に外国からやってくるお客の対応に役に立つことが予想される。

その時までには銀行はより多くのロボットスタッフを導入する考え。

Pepper「ペッパー」はお客と会話することが出来るヒト型ロボットで腕、足、頭を持ち、人間のような性格の持ち主だが、外見はロボットとして作られている。

ペッパーは昨年東京店に初お目見えした。

開発担当したソフトバンクはゆくゆくは「宇宙家族ジェットソン」に登場するロージー(メイドロボット)のような家族型ロボットを目指している。

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★一番左がメイドロボットのロージー

「参考」
『宇宙家族ジェットソン』(うちゅうかぞくジェットソン、原題:The Jetsons)は、アメリカ合衆国のテレビアニメ。ハンナ・バーベラ・プロダクション制作。1962年から1963年までABC放送で24話まで放送された後、1985年から1987年にかけて75話まで製作され、シンジケーション番組として放送された。幾度も再放送されている。

日本では単に『宇宙家族』というタイトルで、NHK総合の毎週土曜18:00 - 18:25に放送された。全49回(再放送を含む)。
(ウィキペディア)


長崎県にあるテーマパーク「ハウステンボス」内に今年の夏開業予定のホテルではロボット従業員を10体導入してホテルのサービス業務の90%以上をロボットにやらせる予定だ。

今日目新しいものであっても、明日には私たちの生活必需品となりうる。

日本は人口の高齢化問題を抱えており、減少する労働人口問題の対応策としてロボットの導入について真剣な論議が進められている。

ロボットの導入を歓迎するグループがいる。それは日本の高齢者たちだ。

介護サービス事業を行っているオリックス・リビングの調査によると、外国人看護師よりはロボットに介護してもらう方が安心だと感じている高齢者が増えてきているという。

人口の減少、労働力の減少、そして移民に対しては根強い抵抗がある日本では、ロボットが果たす役割がますます大きくなっていくようだ。


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★このロボットは人間の感情を読み取ることが出来るのか

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★日本のロボット革命


★これからの日本の経済を支えるのがロボットになるという時代が間もなくやってくるのでしょうか。

SF映画で描かれているような光景が現実のものとなる日も近いようです。

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リニア 世界最速 [社会]




Japan's maglev train sets world record: 603 kph
(CNN 2015/04/22)

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It's a bird! It's a plane! It's Superman!
「鳥だ、飛行機だ、いや、スーパーマンだ。」

★これは年配の方にはおなじみのアメリカの国民的なコミックヒーローであるスーパーマンのイントロ部分ですが、これをもじって最後のSuperrmanのところをan insanely fast Japanese bullet train「とてつもなく速い日本の弾丸列車」とした記事をアメリカのCNNが報じています。


タイトルからわかるように日本のリニアモーターカー(磁気浮上式鉄道)が時速603キロの世界最高速度を記録したというニュースを取り上げたものです。

リニアモーターカーは和製英語なのかどうかわかりませんが、英文記事ではmaglevとなっています。

maglevはmagnetic levitationの合成語のようです。levitationは「空中に浮かぶこと、空中浮揚」という意味です。

時速603キロがどのくらいの速度なのかの例えとして、記事ではつぎのように書かれています。

That's nearly 20 football fields in the time it took you to read the last two sentences.

「文章の最後の2行を読み終えるまでの間にフットボール競技場を20個分つないだような距離を走ったことになる。」


Look ma, no tracks!

「ママ、見て、線路がないわ。」

これは最後の記事のところのタイトルですが、これもスーパーマンのナレーションをもじったものであることは明らかです。

「世界に誇る日本のリニアモーターカーの特色とは」


Unlike traditional trains, maglev trains work by using magnets to push the train away from the tracks and drive the train forward.

「これまでの鉄道列車とは異なり、磁力を用いて列車が線路を押し上げて走行していく方式」

Japan's maglevs don't use metal tracks — instead, they float nearly 10 cm (4 inches) above special guideways, allowing for frictionless movement.

「日本のリニアモーターカーは線路を使わないで特殊な軌道上を10センチほど浮揚して走行するため、摩擦のない走行が可能となる。」

2027年に東京~名古屋間で開業が予定されているリニア中央新幹線、車だと5時間ほどかかるところをたったの40分しかかからないという。

★開業までには10年以上もありますが、今から開業が待ち望まれます。


★参考までにスーパーマンの冒頭ナレーション(英語)を紹介します。

Faster than a speeding bullet!
More powerful than a locomotive!
Able to leap tall buildings in a single bound!
Look! Up in the sky! It's a bird! It's a plane!
It's Superman!
Yes, It's Superman.

「弾丸よりも速く、力は機関車よりも強く、高いビルディングもひとっ跳び。
空を見ろ! 鳥だ! 飛行機だ! いや...スーパーマンだ。
そうです。スーパーマンです。」

★maglevは辞書では次のように説明されています。

maglev (Magnetic levitation) n. high-speed train technology; electrically operated high-speed train that glides above a track by magnetic repulsion
(Babylon English Dictionary)

maglev (Magnetic levitation)
(名) リニアモーターの技術, 磁気浮上の技術; 磁気浮上の技術を利用して走るリニアモーターカー




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迫りくる日本の貧困問題 [社会]




Japan’s working poor

Struggling

Poverty worsens as more Japanese work on non-permanent contracts
(The Economist 2015/04/04)


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★ホームレス・シェルターで暮らす男性ーエコノミスト


イギリスの経済誌エコノミスト4月4日号はJapan's working poorと題する記事を掲載、その中で日本のワーキングプアについて取り上げています。


エコノミストはこの記事の中で非正規労働者が増大するにつれて正規社員との賃金格差による貧困は悪化の一途をたどっているとの指摘をしています。

この記事の内容を紹介します。詳しい内容は英文記事をご覧ください。


記事の冒頭では横浜市中区寿町にあるホームレス収容施設のことについて次のように述べています。

横浜市は日本の首都である東京に隣接した日本第2の都市で寿町の住民たちは派手な店舗や高級レストランからはほど遠くないところに住んでいるのだが、寿町はそうした場所とは違った別世界でごみごみとした汚らしい場所である。

寿町は貧困に陥る一歩手前の人たちの停泊地となっていて、ここに暮らす人は日雇いの仕事で暮らしている人もいるが、全く仕事についていない人の方が多い。

横浜市ではこうしたホームレスのための宿泊施設をこの10年間に40施設ほど建設してきて、これまでに18000人ものホームレスを受け入れてきたが、彼らの多くがどうしてこうした地区に流れてきたのかというその背後にあるものを探るのは難しい。


記事では次に日本の貧困率が記録的に上昇してきていると書かれています。

昨年、日本政府は貧困率は16%と発表。これは過去最高で、1980年代後半から毎年1.3%ずつ上昇してきているという。

書店では「年収200万円以下で暮らしていく方法」などの類の本がベストセラーとなっている。

日本はこれまで社会の狭間で暮らすホームレスなどはいなかったし、治安は良くて、スラム街などはなくて街中で起こる犯罪などはわずかであることなどを自慢してきた。そして失業率も4%以下で安倍首相のアベノミクスのおかげて仕事も増えてきている。

それなのにどうして貧困にあえぐ人々が増えてきたのか

それは労働者間の格差ー正規社員と非正規雇用者の間の賃金や労働条件などの格差から生じる貧困「ワーキングプア」が問題だと指摘している。


安倍首相が2012年に首相に就任してから非正規雇用者数は増大し続け、現在では2000万人近くに上り、日本の労働人口の40%近くが非正規雇用者となっている。

労働人口が非正規雇用者へと移行していく傾向にある日本の社会ではあるがその影響は必ずしもすぐには表面に現れてはこない。

その理由は

両親の慈悲深さだ。
何百万人もの若年労働者(非正規労働者)は家賃のかからない両親の家に住んで生活している。

しかし、彼らの両親がいなくなったら、これまで表面化していなかった貧困が一気に表に現れてくると指摘する人もいる。

安倍首相は運転資金の豊富な企業に対して雇用の増大や賃金アップなどを要求してきた。それはある程度成果を上げてきて、大企業の中には社員の賃金アップを発表した企業もある。ところが社会の底辺の人たちはそうした経済回復の恩恵に浴することはない。

生活保護受給者の数は1995年には882000人だったのが、年々増え続けて昨年には受給者はついに2百万人を突破した。

政府はGDPの2.5倍もの国債借金を減らそうと昨年生活保護受給費を減額した。それによって多くの人が貧困に陥ることになったと指摘する人もいる。

ホームレス収容施設に暮らす人々はかつては建設現場や工場の生産ラインなどで働き税金を納めてきた人たちだ。最近、建設ブームが戻ってはきたが、その雇用規模は以前に比べて小さくて賃金も安い。

仕事を見つけた人もいるが大半は仕事は見つからずに寿地区に暮らしていて国民の税金の重荷となっている。


★非正規労働者が増えていくにつれて貧困に陥る人が増えていくという現実。両親が健在のうちは両親の家に住み、両親の世話になることが出来るが、その両親がいなくなったら非正規で働いている人たちはいったいどうなるのだろうか

大企業で正社員として働いている人とこうした非正規労働者との賃金格差はますます広がるばかりだ。日本の経済はこのままでいいのだろうか。



「参考」
寿地区は首都高、根岸線を挟んで関内の反対側に位置し日雇労働者が宿泊するための「ドヤ」という簡易宿泊所が100軒以上立ち並び「ドヤ街」と呼ばれる地区である(ドヤ街は、日雇労働者の就労場所と合わせて寄せ場とも呼ばれる)。寿地区は、東京都の山谷、大阪市のあいりん地区(釜ヶ崎)と並ぶ三大寄せ場の1つとされる。
(ウィキペディアより)


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