飛ばしは日本企業の常套手段 [オリンパス]

オリンパスの一連の損失隠しでその手口が明らかになった「飛ばし」

この「飛ばし」を海外のメデァデはどのように表現するのか、気になっていましたが、ニューヨーク・タイムズの記事にこの「飛ばし」について記述しているところがありました。

ニューヨーク・タイムズ東京支局のHIROKO TABUCHIという人が書いた記事の中に出てきたものですが、それを紹介します。

この記事のタイトルはBanks’ Ties to Olympus Scrutinized

この記事ではオリンパスがイギリスの医療機器メーカーのジャイラスを買収する際にケイマン諸島にある助言投資会社に顧問料を支払う時に、送金機関としてヨーロッパにある銀行を2行使い、1行には2100万ドルを、もう1行には4100万ドルを送金したと書かれています。

このヨーロッパの銀行を経由して顧問料が支払われたということは、日本のマスコミではほとんど報道していないのでは。

この記事の中に次のように個所があり、そこに「飛ばし」のことが説明されています。

Although Olympus has not detailed the system by which it hid the losses, it is thought to have used a once common accounting maneuver known as “tobashi.” In tobashi, translated loosely as “to blow away,” a company hides losses on bad assets by selling those assets to other companies, often dummies, only to buy them back later. That allows the company with the bad assets to temporarily mask losses, and pay them off when company finances improve.

★直訳するとblow awayとなるが、これだと何の事だかよくわからない。そこでこの記事では次のように具体的にわかりやすく説明している。

a company hides losses on bad assets by selling those assets to other companies, often dummies, only to buy them back later

「会社が不良債権の損失を隠すために、それらを他の企業ーダミー会社などーに売却して、後で買い戻す。こうすることによって、会社の不良債権の損失を一時的に隠すことが出来る。そして会社の業績が上向いてきたら、それを清算するのだ。」

このぐらい具体的に説明しないと、金融業界特有の「飛ばし」を海外のマスメディアには理解することが出来ないのでしょう。

そのうちこのTobashi(飛ばし)も英語の仲間入りをするようになるのでしょうが、日本企業の恥をさらすようであまりいい気持ちはしません。

★HIROKO TABUCHI氏はオリンパスの損失隠しスキャンダルに関する記事をこれまで精力的に書いている記者です。日本のマスコミではあまり深く掘り下げて報道しないようなことまで報道しています。日本のマスコミはオリンパスに少し遠慮したような報道の仕方をしていると海外では見られているようです。

オリンパススキャンダルの関連サイトはこちら
オリンパス元社長来日
オリンパスと闇経済ーNO.3
オリンパスと闇経済ーNO.2 
オリンパスと闇経済ーNO.1


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