平和憲法から脱却ー安倍政権 [政治]
Abe Is Said to Have Plans to Revise Pacifist Charter
(New York Times 2015/02/05)
★憲法改正に意欲を示す安倍首相
★「安倍首相が来年度中には憲法改正の手続きを開始するとの意向を示している」という内容の 記事をニューヨーク・タイムズが報道しています。
記事を書いているのはMARTIN FACKLERFEB氏です。
安倍首相が自民党憲法改正推進本部長の船田元衆議院議員に語ったというものですが、時期としては来年の夏に行われる参議院選のあとになるとの見通しです。
戦後70年もの間日本の平和主義の柱となってきた日本国憲法の改正ですが、主な目的は国際紛争の解決に武力行使を禁止している憲法第9条の改正のようです。
憲法改正には衆参両院でそれぞれ国会議員の2/3の承認が必要となるが、昨年の選挙の自民党大勝で衆議院では可決がほぼ可能だが、参議院では今のところ2/3の賛成は得られない状況。そのため、来年行われる参議院選挙で勝利して衆参両院で憲法改正を進めたい意向。
国民の大多数が憲法改正には反対していることを考慮してか、安倍首相は首相に就任してからこれまで表立って憲法改正には触れてはこなかった。
しかし、今回のイスラム国による邦人人質殺害事件を受けて、にわかに邦人人質の身の安全、救出作戦の可否などが浮上してきた。
人質殺害事件を追い風に、安倍首相はいっきに長年の懸案であった憲法改正に持っていくのではとの見方がある。
ただし、今回の邦人人質殺害事件が安倍首相の憲法改正という強硬路線に追い風となっているのかどうかは定かではない。
この事件後、日本はイスラム国壊滅を図るアメリカとより密接な同盟関係を結んでいるために、こうした事件に巻き込まれたのだとして政府批判の声が上がっている。
これと同時に、今回の残虐な事件に直面して日本は怒りをもって団結してテロリストに立ち向かう姿勢が見られる。衆議院ではイスラム国による邦人人質殺害を強く非難、国際社会と連携してテロリストと戦っていくという決議を採択した。
★2/8のニューヨーク・タイムズに次のような風刺漫画が掲載されましたが、今の日本の実情を見事にとらえているようです。
★憲法改正に向けた動きが活発化してきているようですが、この動きに対して韓国・中国からの強い反発が必至です。
憲法を改正して積極的平和主義を推し進めていく意向の安倍首相が率いる政府自民党が来年の選挙で国民からの支持がどのくらい得られるのかが焦点となりそうです。
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