2011 Person of the YearーはThe Protester(抗議者)に決定 [英語]

米誌タイムのPerson of the Year(今年の人)はProtester(抗議者)

★米誌タイム(Time)は、2011年のPerson of the Year(今年の人)に、アラブ世界に変革をもたらした民主化要求デモや欧米での反格差社会デモに敬意を表し、「Protester(抗議する人)」を選んだ。

person of the year 2011.jpg

No one could have known that when a Tunisian fruit vendor set himself on fire in a public square, it would incite protests that would topple dictators and start a global wave of dissent. In 2011, protesters didn’t just voice their complaints; they changed the world.

「チュニジアの果物売りの1青年が広場で焼身自殺を図った時、この事件が独裁政権を打倒し、世界的な反対運動の波が始まろうとはだれも知らなかったであろう。2011年、抗議者たちは自分たちの不満を述べるだけではなくて、世界を変えてしまったのだ。」
 
★上の英文はTimeのPerson of the Yearの記事の冒頭に書かれたものですが、いわゆるArab Spring(アラブの春)のきっかけとなる事件が、2010年の12月17日に、チュニジアで起きた。

★事件の発端

2010年12月17日、チュニジア中部シディ・ブジド(スィディ・ブーズィード)にて失業中だった26歳の男性モハメド・ブアジジが果物や野菜を街頭で販売し始めたところ、販売の許可がないとして警察が商品を没収。これに抗議するためにガソリン(もしくはシンナー)をかぶり火をつけ、焼身自殺を図った。チュニジアでは失業率が公表されている14%よりも高く、青年層に限れば25~30%という高い水準に達しており、同様に街頭で果物や野菜を売り生計を立てる失業者も多かった。

このトラブルがブアジジと同じく、大学卒業後も就職できない若者中心に、職の権利、発言の自由化、大統領周辺の腐敗の罰則などを求め、全国各地でストライキやデモを起こすきっかけになったとされている。次第にデモが全年齢層に拡大し、デモ隊と政府当局による衝突で死亡者が出るなどの事態となった。

やがて高い失業率に抗議するデモは、腐敗や人権侵害が指摘されるベン=アリー政権の23年間の長期体制そのものに対するデモとなり、急速に発展していった。その後、チュニジアの政権は崩壊した。

そしてチュニジアでの一連の動き(ジャスミン革命)は、瞬く間にアラブ諸国へ広まった。(ウィキペディアより)

protester mohamed.jpg
女性が広げている写真の男性が焼身自殺をしたモハメド・ブアジジさん

★Time誌は毎年12月に、Person of the Yearを発表していますが、今年は個人ではなくて、Protester(抗議者)という団体を選びましたが、今年の世界の動きから見て当然のことでしょう。Arab SpringやOccupy Wall Streetに代表されるProtesters達が今年の世界を揺り動かしたと言ってもいいでしょう。

★このTimeのPerson of the Yearのcover story,オンラインで読むことが出来ますが、少し長い記事なので年末・年始の時にこたつに入りながら、読んでみてはいかがでしょうか。

Time : Person of the Year : cover story

★他の候補者
● 国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者を殺害した作戦の指揮を執った米軍のウィリアム・マクレーベン(William McRaven)司令官

● 中国人芸術家の艾未未(アイ・ウェイウェイ、Ai Weiwei)氏

● ウィリアム王子(Prince William)との結婚で英王室に春をもたらしたキャサリン妃(Kate, Duchess of Cambridge)



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