ユーチューブが福島第一原発事故の避難民を救う [東日本大震災]

ユーチューブが福島第一原発事故の避難民を救う

南相馬市からSOS!
陸の孤島と化し、日本から見放されてしまい、ゴースト・タウンとなってしまった町から、全世界に向けて助けを求める悲痛な叫びが聞こえてくる。

小型のビデオカメラで作成された11分の映像。この中で桜井南相馬市長は、南相馬市の悲惨な現状を全世界に伝え、助けを必死で求めている。

この動画は3月24日夜遅くに作られ、翌日YouTubeに投稿されたが、たちまち世間の注目を浴びるようになり、20万人以上の人が見たという。

そしてこの動画を見たという人たちからさまざまな支援が寄せられるようになり、今日では南相馬市は少しずつ元に戻りつつあるという。

しかし福島第一原発の危機がまだ続いていて、この町はこの先の運命の定まらない忘れられた存在になっていると語る住民もいる。

この南相馬市が世界に向けて発信した動画によるメッセージは、日本よりも海外からの反響の方が大きかったようです。

動画には桜井市長がビデオカメラに向かって日本語で必死に今の現状と支援を訴える姿が映され、その動画の下に英語の字幕が表示されている。

桜井市長のこの体当たりの行動によって救われたともいえる南相馬市では、住民から市長のこの行動を賞賛する声が上がっている。

全世界に向けて発信したビデオのおかげて危機から救われた南相馬市、実はこのビデオ投稿の発案者は市ではなくて、たまたま市役所にボランティアさんが少ないと苦情を言いに来ていた住民だったとのこと。

桜井市長は、最初はビデオの効果については半信半疑だったが、この際何でもやってみようということではじめたと言っている。

「南相馬市からSOS!」と題したビデオ、これがまさに助けを呼ぶファイナル・コールとなったわけだ゜が、情報が全世界にあっという間に広まってしまうインターネットの威力を見せ付けられた思いがする。

今、南相馬市が望んでいることは、日本の政府と東京電力が原子力発電所の事故を解決すること、そうすれば市は街の清掃や復旧という仕事に取り掛かることが出来ると言っている。

「この原発の事故がなければ、南相馬市はもっと速く立ち直ることが出来たのに。」とも語っている。

※この記事を書いたマーティン・ファックラー氏はニューヨーク・タイムズの東京支局長をしている日本通の記者で、これまで日本の出来事に関する記事を数多く紙上で書いています。
マーティン・ファックラー氏は原発の日本政府の対応について、週刊現代(4月9日号)で次のように語っています。

「原発にトラブルが発生してからの東電の対応には、間違いがたくさんあったのではないでしょうか。東電には中央省庁から天下った役人が多くいるため、官僚的な体質になっているのでしょう。誰も責任を取ろうとせず、だれも誠意のある情報開示をしない。55年体制下の日本では、こうした場面がよく見られましたが、今回はその最悪のケースを見ているようでした。
アメリカであればメディアやNGOが、ここまで無責任な企業を許していないでしょうが、不思議と日本のメディアや国民の多くは、東電の責任追及を行う気がないようにも見えますね。」
マーティン・ファックラー氏の記事一覧

動画はこちらです




英文記事はこちら
Japanese City’s Cry Resonates Around the World
http://www.nytimes.com/2011/04/07/world/asia/07plea.html?_r=1&ref=asia
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