カンニング、みんなでやれば怖くない? [海外]
Bihar cheating scandal: What parents in India will do for good grades
(CNN 2015/03/20)
カンニング、みんなでやれば怖くない?
★大勢の人が校舎の壁をよじ登り、窓の敷居にしがみついている異様な光景ーいったい何を?
実はこれは生徒の保護者達が自分の子供にカンニングペーパーを渡すため、なり振り構わず校舎の壁をよじ登っているところなのです。
「インドの異常な教育熱が文字通り新たな頂点を極めた」という見出しでCNNはインドの異常な教育熱について報道しています。
高校一年生の時に受けるテストが何よりも大事であり、この一度きりの進級テストに合格することがインドではその人の一生を決めることになるそうです。
インドではこれまでにもこうしたカンニング事件はたびたび起きていたようですが、今回のように露骨に行われたケースは過去に例がないと報じています。
インドの文部大臣の話。
「インドの子供たちは家族の助けがなければ勉強をしないのです。両親、社会、そして子供たちの協力がなければ政府は公平な試験を行うことは出来ません。今回のようなカンニング問題はみんなの責任なのです。」
インドのような発展途上国では教育は貴重な商品として見られている。12億人以上もの人口を抱えているインドでは、ちゃんとした教育を受けることがほとんどの国民にとって貧困という悪循環から抜け出すための重要な手段と見られている。
8歳になる娘をバイクの後ろにひもで縛り付けて試験を受けさせようと学校まで無理やりバイクで連れていこうとした父親が逮捕された。
この光景を通行人がカメラで撮影してネットに流したため、事件が発覚して、この父親は「治安妨害(breach of the peace)」の罪で警察に逮捕された。
地元の警察の話によると、この娘の両親が娘にチョコレートやおもちゃを与えてなだめてなんとか学校で試験を受けさせようとしたが、娘はそれに従わなかったために父親が強硬手段?に出たというもの。
「釈放されてもこの父親は反省はしないでしょう。この父親には5人の子供がいて家族が貧困から抜け出すには子供に教育を受けさせるしかないと父親は信じているのです。」と警察は話している。
インドの識字率は74%(女性は64%),中国は95%
国連の調査によると、インドは人口の1/4以上が10~24歳までの若者で、世界で最も若い国民。
★それにしても家族が一体となったあまりなも露骨なカンニング作戦には驚かされます。
カンニングをして試験に合格してもその人の本当の実力ではないのですから、いずれは化けの皮がはがれるのでは。
レイプ事件多発問題に続いて今度はカンニング問題と不祥事が続くインドですが、名誉挽回を図らないと国際社会から相手にされなくなるのでは。
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